定番の怪物を理解する! ヴァンパイア映画特集『吸血鬼ドラキュラ』あらすじとネタバレ感想・レビュー!定番の怪物を理解する! ヴァンパイア映画特集

名優クリストファー・リーによる、ホラー映画。

本作はドラキュラ伯爵のその後のイメージを定着させた。

『吸血鬼ドラキュラ』の概要

製作年 :1958年

製作国 :イギリス

上映時間:82分

ジャンル:ホラー

監督  :テレンス・フィッシャー

キャスト:ピーター・カッシング、クリストファー・リー、マイケル・ガフ、メリッサ・ストリブリング、ジョン・ヴァン・アイゼン

ひとくちメモ

その後のドラキュラ像を定着させた作品。

 まさに記念碑的な作品。

創作の参考ポイント

絶対悪度:★★★★★

気品ある作品度:★★★★

ダイナミックな演出:★★★★

あらすじ

東欧、トランシルヴァニア。

ここには有名な貴族ドラキュラ伯爵がいた。

しかし、その正体は吸血鬼だった。

ジョナサン・ハーカーという若者を餌食にしたドラキュラはイギリスへ進出。

それを迎えるべくヴァン・ヘルシングという科学者が向かっていった。

果たしてヘルシングはドラキュラを倒せるのか。

ネタバレ・感想

 有名なホラー小説「ドラキュラ伯爵」を原作にした映画化作品。

イギリスのハマープロダクションが手掛けており、この作品の大ヒットがきっかけになりそれ以降「ホラーのハマープロ」で世界中で有名になる。

本作の特徴としては圧倒的な絶対悪としてドラキュラが君臨していることにつきるだろう。

本作の影響を受けたJホラー界の鬼才である黒沢清は「ドラキュラは和解ができない、絶対的な悪として君臨している」と述べている。

表向きは紳士的であるが、その本性は傲慢でエゴイストで残酷なモンスターであるというドラキュラのキャラクターはそれ以降世界中で様々な形で形成された。

「鬼滅の刃」の鬼舞辻無惨や「ジョジョの奇妙な冒険」に出てくるディオ・ブランド―などにも影響を無意識上で与えるといっても過言ではないだろう。

本作以前にもベラ・ルゴシ主演でハリウッド、そしてドイツでフリッツ・ラングの手で映画化がされてきた「ドラキュラ」であるが、ルゴシ版はどこか小物臭く、フリッツ・ラング版はグロテスクな見た目がきつすぎるので、本作のドラキュラの退廃的な貴族のイメージがその後の吸血鬼像に大きな影響をあたえたのではないかとみえる。

もしも、あなたが圧倒的な圧を持ったオーラ、あるいは威厳がある悪の貴族のようなキャラクターを生み出したい、そういった物語をしたいとおもっているなら、本作はみておいて損はないだろう。

おすすめ度

★★★★★

作成秘話・豆知識・見所など

①ティム・バートンは本作を筆頭としたハマーフィルムのファンで、本作に出演したマイケル・ガフの写真をみて「この人をアルフレッド役にしよう」と決めたというエピソードがある。後にマイケル・ガフは1989年にバートンの「バットマン」にアルフレッド役で出演。

②本作のドラキュラを演じたのはクリストファー・リーであるが、身長190㎝を越えた巨漢であった。リーはハマーが倒産して以降は過去の人として扱われていたが、00年代に「ロードオブザリング」や「スターウォーズ」新三部作で相次いで悪役として出演。その時には70過ぎだったが、再びスターになるのだった。

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