定番の怪物を理解する! フランケンシュタイン映画特集『フランケンシュタインの逆襲』あらすじとネタバレ感想・レビュー!

イギリスハマープロダクションによる伝説的なホラー映画。

本作の大ヒットもあり、ハマープロダクションは世界的なホラースタジオとして成功した。

『フランケンシュタインの逆襲』の解説・概要

製作年 :1957年

製作国 :イギリス 

上映時間:83分

ジャンル:ホラー

監督  :テレンス・フィッシャー 

キャスト:ピーター・カッシング、クリストファー・リー、ヘイゼル・コート、ロバート・アークハート

<ひとくちメモ>

ユニバーサルの「フランケンシュタイン」とは別方向性の描き方。

同じフランケンシュタインでもここまで違うのは意外。

<創作の参考ポイント>

怪物グロい度:★★★★

本当の怪物は博士度:★★★★★

ゴシック趣味度:★★★★

あらすじ

19世紀イギリス。

フランケンシュタイン男爵は己が起こした事件の無罪を訴えていた。

自分が生んだ怪物が起こした殺人事件だと。

フランケンシュタイン博士は、自身の行ってきた狂科学の話を披露し始める。

<ネタバレ感想・レビュー>

ユニバーサル製作ボリス・カーロフ主演で描かれた「フランケンシュタイン」を1950年代にイギリスのハマープロダクションがリメイクしたホラー映画。

ユニバーサル版ではどちらかといえば、怪物の悲哀・孤独がメインとして描かれていたのに対して、本作ではフランケンシュタイン博士の狂気・悪意がメインとして描かれている。

ハマープロダクションといえば、ドラキュラもリメイクしていたが、あちらの作品ではヴァン・ヘルシングを演じていたピーター・カッシングが、本作の主人公であり悪役でもあるアンチヒーローのフランケンシュタイン博士を熱演している。

このフランケンシュタイン博士は完全に狂っており、自身の研究のためなら平気で殺人を行い、相手を利用するサイコパスとして描かれている。

そんなフランケンシュタインの助手をして、家庭教師をしていたポールの視点でも描かれているが、彼の視点からみれば弟的な存在であった博士が徐々に狂っていく怖さを描いた暗黒青春的な話になるだろう。

またフランケンシュタインの怪物のグロさもすごく、本作では歩く死体そのものとしてフランケンシュタインを描いている。

この怪物を演じたのはクリストファー・リー。

ドラキュラと同じく怪物役だったみたいだ。

本作は古典を違う視点から描いたリメイクを作りたいと思っている人にはかなりおススメだ。

視点が違えば、同じ話も違うような内容になるその典型例といえるだろう。

<おすすめ度>

★★★★☆

<作成秘話・豆知識・見所など>

  1. 本作のヒットをきっかけに、ハマープロダクションはホラー映画製作レーベルとして大ヒットする。ハマーフィルムは1970年代に一度倒産するが、その後2010年代に一時復活、ダニエル・ラドクリフ主演のウーマン・イン・ブラックを製作したが、2023年現在は新作が作られていない。
  2. その後複数の続編が作られたが、本シリーズの主人公は怪物ではなくフランケンシュタイン博士そのものであった。

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