映画『13日の金曜日』の解説・概要
製作年 :1980
製作国 :アメリカ
上映時間:93分
ジャンル:ホラー
監督 :ショーン・S・カニンガム
キャスト:ベッツィ・パーマー、エイドリアン・キング、ケビン・ベーコン、ハリー・クロスビー
作品の見所・オリジナリティ
伝説のスラッシャー映画第一作!
その結末はかなり意外!
創作のジャンル参考ポイント
おふざけ無し度:★★★★★
テンポの良さ:★★★★★
ラストの意外性:★★★★
あらすじ
悲惨な事件が連続発生したことで、閉鎖され廃墟状態になっていたクリスタル・レイク。
そのクリスタル・レイクの再開発計画が決まった。
クリスタル・レイクに伝わる呪われた伝説を知る市民はこの計画に不安を抱いていた。
アリス率いる若者たちは、このクリスタル・レイクの再開発計画に向かっていたが…。
やがて、そこで連続殺人事件が発生してしまう。
次々と仲間が死んでいくさなか、一人だけ生き残ったアリスは殺人鬼から逃げるさなか、とある未亡人と出会う。
彼女から恐ろしい真実を聞かされる。
はたしてアリスは生き残ることができるのか。
ネタバレ レビュー・感想
1980年代‐1990年代にかけてホラーアイコンとして大人気を納めたジェイソン・ボーヒーズ。
そんなジェイソンの「13日の金曜日」シリーズの第一作である本作。
しかし、実は本作では、ジェイソンは登場しない。
ジェイソンに代わり若者たちを恐怖のどん底に突き落とすのは、ジェイソンの母であるベッツィ・パーマー扮するボーヒーズ夫人である。
キャンプの若者のミスで、息子を殺されてしまったボーヒーズ夫人は湖に近寄る若者を心の奥底から憎悪し、夜な夜な殺していたという凄まじい展開をみせる。
この殺し方が後のシリーズではやや荒唐無稽にされる殺人方法も本作では生々しく、凄まじく痛々しいのが特徴的。
特にケビン・ベーコン扮する若者をベッドの背後から喉を突き殺すシーンは「うっ!」となってしまうこと請け合いだ。
この絶妙な生々しさはベトナム帰還兵という異色の経歴を持つトム・サビーニによるもので、彼が関わったスプラッター・スラッシャー映画特有のグロテスクさが本作をシリーズでもかなり異色的な不気味さを醸し出すことに成功している。
このサビーニはさらに個性的な性格をしており、幼いころからフランケンシュタインが大好きで、フランケンシュタインの死体のツギハギを再現したくて戦争に参加し、カメラマンとして死体を嬉々として撮影していたという凄まじい男である。
作品のテンポも非常によく、いかに客を飽きさせないかという一択のみを考えて製作されているのも面白い点だといえるだろう。
映画というのはテンポが命なのだ。
いかに重厚なストーリーを考えていても、テンポが乱れればそのストーリーに興味を持つ者はいない。
おすすめ度
★★★★
生々しいグロ描写・ひねりまくった展開・ハイテンポで進むストーリー
作成秘話・豆知識・マニアック要素
①本作で途中で殺される若者役で出てくるのがケビン・ベーコンである。後にスターとなるベーコンだが、本作のキャストの中でも屈指の美青年で、このころから若い才能をみせつけている。彼の死ぬシーンも本作の歴史に残る名シーンなので要チェック!
②本作の「13日の金曜日」の1作目なのに、ジェイソンが出てこないというトリビアは様々な映画で引用されており、ウェス・クレイブン監督の「スクリーム」ではこのトリビアを殺人鬼が引用している。
コメントを残す