映画『13日の金曜日パート3』の解説・概要
製作年 :1982
製作国 :アメリカ
上映時間:95分
ジャンル:ホラー
監督 :スティーブン・マイナー
キャスト:ダナ・キンメル、 ポール・クラトカ、リチャード・ブルッカー、ラリー・ゼーナー
作品の見どころ・オリジナリティ
シリーズの路線を定着させた作品!
創作のジャンル参考ポイント
無駄死に度:★★★★★
暴走族ざまあ度:★★★★★
ホッケーマスクの存在感:★★★★
あらすじ
連続殺人事件が発生するクリスタル・レイク。
そんなクリスタル・レイクの現状をニュース速報は伝えていた。
そして、湖の近くに住んでいた万事屋の夫婦が殺されるなど、被害は続出していた。
そんな事を知らない高校生たちは、クリスタル・レイクのそばにあるキャンプ場でキャンプをしていた。
暴走族に喧嘩を売られるなど、ハプニングがあるものの、おおむねキャンプ生活を満喫していた彼らだったが…彼らのいるキャンプ場にはなんとジェイソンが潜伏していたのだった。
何も知らない彼らをターゲットに決めたジェイソンは連続殺人の宴を始めるのだった
ネタバレ レビュー・感想
1980年代に世界中でブームを起こした「13日の金曜日」シリーズ第三弾。
本作で初めてジェイソンはホッケーマスクをつける。
これ以降は本作でのホッケーマスクがジェイソンのデフォルトとなっていく事になる。
本作の特色としては、完全にジェイソンが一種の悪のヒーローとして定着している。
正直殺されて行く高校生たちは全員頭が悪く、あまり感情移入ができる存在ではない。
また本作中盤で出てくる暴走族一行も非常に粘着質でうっとうしく、さっさとジェイソンに殺されればいいのにと思っている瞬間に殺されて行く。
頭の悪い人間がかき乱す映画は駄作という風に思うかもしれないが、本作はあくまで人間たちはジェイソンといういびつで狂暴な怪物を際立たせる噛ませ犬として出しているのである。
したがって、彼らが無能であればあるほど、ジェイソンの活躍・恐ろしさが際立っていく。
もしも、「悪のヒーロー」的な存在が出てくるようなストーリーを描きたいのであれば、この映画はかなり参考になるだろう。
前作までのシリアスなスラッシャー路線はなくなり、圧倒的なジェイソンの殺戮と破壊を楽しむ怪獣映画的な方向に向いてしまった本作。
これをよしとするかよしとしないかはその人によるが、この路線が成功したことでシリーズが長期化していったと考えると成功だったといえるだろう。
おすすめ度
★★★☆
もはや怪獣映画、ジェイソンの強靭な戦闘力と虐殺に酔いしれましょう。
作成秘話・豆知識・マニアック要素
①本作で、キャラクターが映画雑誌をみる中で、「ゴジラ対メガロ」のスチール写真が入り込む。これは当時監督のスティーブ・マイナーがハリウッド版ゴジラを作ろうとしていたことの伏線でもあった。この企画は鎮座し、後のローランド・エメリッヒ版につながっていく。
②本作で初めてジェイソンはホッケーマスク姿を披露する。このホッケーマスクは中盤でジェイソンに殺されるキャラがつけていたもの。ちなみにそのキャラは調子に乗っているオタクというキャラクターで殺されるシーンすらなくあっさり死体でみつかるという散々な扱いを受けている。
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